子育ては楽しく子どもと共に成長できる貴重な時間であるはずなのに、なぜ子育てはこんなにも つらく、難しく感じるのでしょうか?
それは子育ての仕方を知らずに、親業をしているからです。誰でも初めて仕事をする時は、十分なトレーニングが必要です。教科書を読んだり、先生に手とり足取り教えてもらいながら、実践練習をします。しかし、子育ては自分も含め、ある日突然親になり、何もわからないまま始まります。しかも、24時間拘束され報酬もなく、誰にもほめてもらえません。わからないことばかりなのに、誰もきちんと教えてくれない。こんなつらい仕事があるでしょうか?
確かに子育て支援の中で、困っていることを相談することはできます。しかし、それは残念なことに単発的で、断片的です。子育てをするために最も必要なのは、親が子育てについて体系的に学ぶ機会をもつことです。どのように親子関係を築けばいいのか、どのようにしつけをしたらルールが守れるようになるのか、困った行動にどう対処したらよいのか、子どもにどんな言葉をかけたら、前向きに希望をもって生きていける心が育つのか。
私たちは子どものためにたくさんの時間とお金を使っています。高価なおもちゃやエンターテイメント、習い事や塾など、競い合うかのように与え続けています。それでもなお、他の家の子どもと比べて与え足りないのではないかと不安になっているのではないですか?子どもの「でき」に、とても敏感になっていませんか?子どもの一挙手一投足が気になり、子どもの「成果」に一喜一憂していませんか?
子どものためにまずするべきこと。それは親である私たち自身が子育ての方法を学ぶことです。私たちが提供するプログラムは、『トリプルP:前向き子育てプログラム』をもとに行います。トリプルPはオーストラリアで開発され、世界25カ国以上で実施されている科学的根拠に基づいた親向けの参加体験型の学習プログラムです。私たちは自信をもって、子どもに関わるすべての方にトリプルPをお勧めいたします。
NPO法人 親の育ちサポートかがわ 理事 鈴木裕美